雛子の毎日

60代主婦の泣き笑いの毎日

息子が結婚します⑪

つづき。

 


https://andante8113.hatenadiary.com/entry/2022/01/29/065831

 


昔からそうだった。

すぐに怒鳴り散らしすぐ暴力だった。

父がどこに反応して怒り出すかわからない。

どこに地雷があるかわからない。

怒ると罵倒と暴力だった。

 


母もヒステリックに怒鳴り、喚き

やはり暴力はあった。

それでも力が強い分、父からの方が痛かった。

 


小学生の頃、何度か死にたいと思った。

殴られて蹴られて、いっそ死んだら楽だなぁと。

 


通学路に変質者が出たという話があれば、

その変質者について行けば

新しい未来があるかも、と思うあたりはまだまだ子供だが。

誘拐犯がいるなら喜んで誘拐されようとさえ

密かに思っていた。 

 


実家の2軒隣が交番だったのだが

次殴られたら交番に助けを求めようと考えたりした。

だけど交番のおまわりさんは

すぐに家に連れ返すだろう。

外面がよく、社会的地位も高い父や

愛想が急に良くなる母なら

すぐに引き渡すだろう。

そうなったらもっと酷い暴力が待っている。

そう考えると、交番に駆け込むことは

なかなか勇気の出ない事だった。

 


中学生になり、そういう修羅場を避ける術も

少しづつ学んだ。

とにかく反対しない事、口答えしない事だ。

流石に中学生くらいになると

暴力は少なくなってきたので

悔しくて悲しくて

でもいっさい反論せずその感情を我慢できたら

修羅場を避けることはできると学んだ。

 


なのに、やっちまった。

 


イライラして八つ当たり的に口答えしたのだ。

 


つづく。

 


今日も読んでいただき、ありがとうございました。