雛子の毎日

60代主婦の泣き笑いの毎日

歳とるとこうなる?②

つづき。

 


https://andante8113.hatenadiary.com/entry/2022/10/22/051423

 


そしてもう一つあった。

 


同じくアカペラアンサンブルのケイコさんだ。

ケイコさんはよく言えばミステリアス。

何を考えているのかよくわからない人だ。

 


団員に相談や報告をする時など

発言をされない人でも

「うんうん、そうだよね。」と頷いたり

反対に「それはどうなのかしら」と

顔をしかめて首を傾げてみたり

なんらかのその人の意思表示がわかるものだが、

賛成なのか反対なのか

いつも無表情というか、ただうつ向き加減で

じっと下を見つめているような人だ。

たまに、別の人を介して

ケイコさんが賛成できないらしい、と聞いたり。

本当に何を考えているのかわからない。

 


だけど挨拶はきちんとするし、

アカペラアンサンブルの歌の練習もよくして来て

いつも熱心な人だ。

 


このアンサンブル、私を含めた若手3人は

県を超えて車で1時間から1時間半かけて

練習会場に通う。

他のメンバーは電車を乗り継いでやってくるが、

練習会場の最寄駅の線が20分に1本しかなく、

「25分の電車に乗れるかしら?」とか言うので、

「車のメンバーで後片付けをしておくので、どうぞ急いで駅に向かってください。」と言った。

 


最初こそ

「練習前も早くきて準備してもらっているのに

片付けも悪いわね。」と

謝って帰られたが

だんだんそれが当たり前になり、

当然のように練習が終わったら

電車組、つまり年配組は片付けることもなく

「トイレに寄る時間あるかしら」

「回数券買う時間あるかしら」とか言いながら

サッサと練習会場を後にする。

 


それでも人数も少ないし、

若手3人いれば5分とかからず

椅子や机を片付けて

渡されたアルコールと布巾であちこち消毒し、

エアコンや電気を消して施錠して

受付に鍵やアルコールを返したら終わる。

 


ある日、椅子を片付けていたら

ケイコさんが座ったあたりが泥や砂のような物が。

最初はティッシュで拭いておこうかと思ったが

そんなものではどうにもならない。

 


若手の1人カズコさんが、受付に掃除機を借りて来てくれた。

 


これは何なんだ?と思ったら

もう1人の若手ミケさんが言う。

ミケさんは、ケイコさんと同じパートで

隣に座っているのだ。

 


その日は本番前の通し練習があり、

「入り」の練習もするので、

部屋の外から、舞台袖から舞台に入るように

出入りを何度かしたのだが、

どうもケイコさんの履いていた靴底のゴムが劣化して

ポロポロと砂のようなものが

歩くたびに落ちている、というのだ。

 


果たしてケイコさんは気づかなかったのだろうか。

気づかなかったならそれはそれで問題だ。

 


だけど、気づいていたのに知らん顔して帰ったなら

いったいどんな考えなのだろう。

 


もし私なら

「ごめんね。手間かけるけど。」と一言言って帰るだろう。

 


そして、ケイコさんのその靴の状態を知りながら

なぜ若手のミケさんは黙っていたのだろう。

 


私ならケイコさんに

「足元大丈夫ですか?」と言うだろう。

 


言ったら気にするから?

 


本当に意味わからない。

 


今日も読んで頂き、ありがとうございました。