雛子の毎日

60代主婦の泣き笑いの毎日

透明人間

グレイヘアー にする!と決めたのは3年前。

パッカリとツートンになるのは嫌だったので

自分なりに計画を立てました。

 


まず1番暗い色のヘアマニキュアで

白髪を隠していましたが、

マニキュアの色を明るくしていく。

いやらしくない程度に茶髪に。

 


それが落ち着いたら

色を薄めていく。

明るい色のマニキュアと透明のマニキュアを

どんどん透明の割合を増やし

最終的に透明のマニキュアで艶出しをする。

 


最初の2年くらいは

美容師さんが石橋叩きすぎたのか

あんまり差がなかったです。

ここ一年くらいで

一気に真っ白なグレイヘアー になりました。

 


そうしたら

毎日毎週、せいぜい毎月でも

定期的に会っている人や

SNSなどで繋がっている人はわかりますが

久しぶりに会う人、

1年以上会ってなかった人は

私のことがわかりません。

 


ご挨拶しても

一瞬誰かわからないようで

名乗ってもしばし考えてから

ようやく認識されます。

大抵

「え?」という顔をされます。

流石に「老けたね」とは言われませんが

「誰かと思いました」とは言われます。

 


昨年秋、まだ真っ白ではなかったけれど

久しぶりに15年ぶりくらいに会った友人がいましたが。

その友人の華道の展覧会にチケットを送って来られて行ったのですが。

挨拶をしたらまさに前記のような反応でした。

15年ぶりなら体型もかなり太りましたし。

 


夜に「誰かわからなくてごめんなさい。

あまりに変わってしまっていて分かりませんでした。

失礼なことでごめんない。」

と謝られました。

ちょっと傷つきました。

 


彼女は銀行員時代の同期で

とても仲良かった人です。

今も独身で出世しているらしいです。

私が寿退社してから35年。

歩んできた道がこんなにも違うのです。

たしかに彼女は当時とあまり変わらなかったです。

 


もう彼女から誘われることは無さそうです。

 


滅多に会わない人をスーパーや銀行で見かけても

挨拶しようかどうか迷っているうちに

素通りされることも少なくないです。

声をかけて名乗ったら

「え?あらら!」と驚き

挨拶してくれるでしょうが。

 


だからちょっと面倒くさい時など、

知らん顔していれば気づかれずにすみます。

今はまるで透明人間になったような感じで

ちょっと面白くもあり

どちらかと言うと人間嫌いな私には

助かりもします。

今は。

 


でも、もしかしたら

本当に透明人間なんじゃないかと

そのことが辛く感じる時も来るかもしれません。

 


今日も読んで頂き、ありがとうございました。