雛子の毎日

60代主婦の泣き笑いの毎日

活躍させられなかったバッグ

はぁ、またまた勿体ないことを。

 


コロナ前、

私の母校である大学(当時は短期大学)の

生涯学習の講座で

讃美歌を通じてキリスト教音楽を学ぶ講座に参加していた。

春学期・秋学期ともに10回講座。

約3か月間ほぼ毎週土曜日。

 


春学期の最後には自分の好きな讃美歌について

簡単なレポートを提出して冊子に載せる。

そしてみんなでその讃美歌を歌うというイベントがある。

 


秋学期には12月のクリスマスイベントに

大学生に混じって参加。

年明けには通称「隠し芸大会」と銘打ち

1人でも誰かと組んでも構わないが

何か披露する。

ピアノ伴奏は先生がしてくださる。

独唱をする人も

ピアノ演奏をする人も

リコーダーを吹く人も。

私はチェロを持参して弾かせてもらったり、

一緒に参加した友人とデュエットをしたこともあった。

 


コロナ前の冬休み、

ちょうどその講座に持っていくのにちょうど良さげな

大きなバッグを買った。

若い人向けのバッグだが、

なかなかおしゃれだ。

 


さぁ、次の春学期からはこのバッグを持とう。

楽譜が増えたり、

讃美歌を持参するのも

ジャンジャン入れて持ち歩ける。

ナイロンだから雨でも大丈夫だし軽い。

 


楽しみにしていた矢先のコロナだ。

 


御多分に洩れず休講になった。

歌はなかなか再開しない。

しかも、元々先生も70歳を過ぎ

そろそろ終わりにしたいと時々おっしゃっていたくらいだ。

これを機に閉講するのだろう。

 


バッグは一度も講座に持っていくこともなく

仕舞われた。

そもそもこのコロナ禍で

出かけることすら減ってきているのだ。

 


それでも何度かは持ったような記憶がある。

何度かだけ。

数回だけだ。

 


今日、久しぶりに荷物が多かったので

そのバッグを使った。

行きは気づかなかったが

帰りの電車のなかで綻びを見つけた。

ナイロンや合皮のものは

ひとつ綻びをみつけたら

あれよあれよと綻びは大きくなり

あちこち見つかってくる。

 


案の定、1時間ほど電車を乗り継ぎ

帰宅した時には

予想通りあちこちぼろぼろして捲れてきた。

 


買って殆ど使うことなく

片手で足りるほどの回数しか持たずとも

やはり傷みは出てくるものだ。

 


活躍させられなくてごめんね。

心の中で詫びながら処分した。